= 冬の夜長 ・ ホッケーファンの悲しみ =

  いや、実はこれは秋の夜長からずーっと続いているのだが、10月以降、夜の時間がとても長く感じる。なぜかというと、カナダで1番人気のスポーツ、アイスホッケーの試合がテレビで見られないからだ。

  バンクーバーにはカナックスというNHLのプロホッケーチームがある。NHLのレギュラーシーズンは10月から4月まで82試合あり、その後プレーオフが続く。だいたい1週間に3回か4回試合が行われる。地元カナックスの試合の8割以上はテレビ放映される。が、今シーズンはオーナー側のロックアウトによって試合が中止されているのだ。

  NHLの多くのチームが経営難で、このままだと潰れてしまうらしい。実際、30チームのうち19チームが赤字だそうだ。原因は選手の年棒が高騰していることにある。歳出のうち75%が選手の給料らしい。この数字は北米4大スポーツの中で最も大きい。 


総支出のうち選手のサラリーが占める割合
NHL    ナショナル・ホッケー・リーグ 75%
NFL    ナショナル・フットボール・リーグ 64%
MLB    メジャー・リーグ・ベースボール 63%
NBA   ナショナル・バスケットバール・アソシエーション 59%


  一目瞭然、
NHLが図抜けて多い。そこでオーナー側は年棒高騰を防ぐため、サラリーキャップ制を導入しようと提案したのだ。が、選手側が受け入れない。サラリーキャップとは年棒の上限を決めること。もし、年棒総額の上限を越えた場合、そのチームには「ぜいたく税」を支払うことになる。これは大リーグでは実際に行われているのだが、松井選手のいるヤンキ−スのように、ぜいたく税を支払ってでも良い選手を集める球団もあり、お金のあるチームにはサラリーキャップ制度の効き目はないようだ。現にあのランディー・ジョンソンもつい最近、トレードでヤンキ−スに移った。年棒は2年間で32ミリオンドル(約35億円)。使う使う、湯水のように。日本のどこかの球団とそっくり。野球界全体を考えればお金でスゴイ選手達を自分達のところにいっぱい掻き集めるのは良くないと思うのだが。。。ま、いいか。そんなことをしても優勝できていないのだから。。。

 
  話を
NHLに戻そう。

  会計報告によると、1994年度の選手の平均サラリーは$572、000で、2004年度は$1、830、000。10年前は支出の57%だったのに、現在はその75%に当たる。選手のサラリーの伸び率がNHL全体の収入の伸び率よりも上回っていて、赤字の原因はそこにある、とオーナー側は主張。しかし、選手会側は計算の仕方がおかしい。アリーナ(ホッケーリンク場)の利益が含まれていないではないか、と反論している。

  まるでがっぷり四つ相撲だ。選手会はこういう戦いが起きることを想定していて、すでに積み立ててきた軍資金が1億ドル(110億円)。オーナー側も負けじと、なんと3億ドル(330億円)もの資金を用意しているらしい。だから、今年中には決着がつくかどうかわからないとまでいわれている。もし、そうなれば多くのファンは離れていってしまうだろう。

  あるTVスポーツニュース番組の最近の統計によると、半数の人がアイスホッケーのことに全く無関心で、あまり関心がない人も2割いるそうだ。だとすると7割の人がもうすでにアイスホッケーから遠ざかってしまったのかも知れない。結局ファンががっかりして応援しなくなり、それが自分達の首をしめることになるのに。。。

  TVコマーシャルで流れてくる曲がカナダ人のアイスホッケーファンの願いを表している。

  数人の男達が順々にその曲の各フレーズを、とても淋しそうに歌っているのだ。

Words are few
I have spoken
I could waste a thousand years
Wrapped in sorrow
Words are token
Come inside and catch my tears
Do you really want to hurt me
Do you really want to make me cry
Do you really want to hurt me
Do you really want to make me cry

  ところで、試合がない間、選手達はどうしているのだろう。大金をもらっている選手は蓄えがあるだろうが、小額しか稼いでいない選手は生活がかかっている。

  730人ほどいるNHL選手のうちの半数近くがヨーロッパのリーグや北米の下部リーグで試合に参加しているらしい。北欧3国のフィンランド、スウェーデン、ノルウェーやチェコ、スロバキア、スイス、ドイツ、デンマーク、ロシア、べラルース、ラトビア、ウクライナなど、もともとヨーロッパからの出身者も多い。それにNHLの選手であるから、高い質のゲームが見られるので歓迎ムードだ。下部リーグもたくさんある。中でもレベルの高いのはOHL(Ontario Hockey League)、WHL(Western Hockey League)、ECHL(East Coast Hockey League)、AHL(American Hockey League)などである。

  それにしても、アリーナで働いている売店の人やガードマンたちはどうしているのだろう。ロックアウトによって職を失っているのだから。それに、NHLのテーマ音楽やいつものアナウンサーの声が聞こえてこない。淋しいなあ。早く何とかしてぐれ〜!

      上の歌はカルチャークラブの曲        

 
Do You Really Want To Hurt Me 」        

   Give me time
   To realise my crime
   Let me love and steal
   I have danced inside your eyes
   How can I be real

   Do you really want to hurt me
   Do you really want to make me cry
   Precious kisses
   Words that burn me
   Lovers never ask you why
   In my heart the fires burning
   Choose my colour
   Find a star
   Precious people always tell me
   That's a step
   A step too far

   Do you really want to hurt me
   Do you really want to make me cry
   Do you really want to hurt me
   Do you really want to make me cry

   Words are few
   I have spoken
   I could waste a thousand years
   Wrapped in sorrow
   Words are token
   Come inside and catch my tears
   You've been talking but believe me
   If its true
   You do not know
   This boy loves without a reason
   I'm prepared to let you go

   If it's love you want from me
   Then take it away
   Everything is not what you see
   It's over today
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