= 決心 =
  ドラフト会議の1週間前、 Dave が電話をかけてきた。Dave とは去年、「ファーム8」という8歳のリーグで、うちの子のコーチだった人だ。彼の子供も9歳になったので、今年は同じマイナーリーグでプレイする。マイナーリーグは9歳と10歳の子達のリーグだ。

  「Yoshi, ウエスト・バンクーバー・リトル・リーグ(WVLL)は今年5チームある。でも、そのうちの3チームしかコーチが決まっていない。だから、君がヘッドコーチとして1つのチームをみてくれないか?」

  「うーん、ちょっと考えさせてくれないか?Ken とも話をしてみないとね。」

  今年は Ken と一緒のチームでアシスタントコーチをする話がついていたのだ。どうしよう。WVLL の運営が、コーチがいないという理由で機能できなくなることは避けなくてはならないし。。。どうしても他にコーチが見つからなければ。。。

  翌日、まだ寒い中、学校を終えた長男と次男を連れてアンブルサイド・パークに野球の練習に行った。家から近いので天気のよい日にはよく練習しに来るところだ。ここには2つ、野球グランドがある。一つは13、14歳用、もう一つは15歳から18歳用。いつも練習するのは小さいほうのグランドだ。

Ambleside Park にある野球場

Juniors (13歳、14歳)用
この野球場の向こう側に、14歳から18歳用のグランドがある

後ろの小高い丘は Sentinel Hill
バンクーバーの町を眺めることができるこの丘は、かつては別荘地だった


  練習していると、グリーンのハッチバックの車が止まり、中から Lynda が出てきて近づいてきた。

  「Yoshi, マイナーズのコーチが足りないんだけど。。。あなたほど野球チームの監督としてふさわしい人物はいないと思うわ。あなたなら、上手く教えられると思うわ。」

  なあーんて言うじゃない。

  (おー、そうか。やっぱ、俺しかいないか。うんうん。)

  「考えておいてね。」

  彼女がそういったときには、もう、決心がついていた。
  おだてられると、木でも、どこでも登っちゃいます!

  昨日の Dave といい、今日の Lynda といい、きっと二人で俺のことを話し合っていたのだろう。その晩、Dave に電話をかけて、監督になることを伝えた。彼が Lynda に報告しておくと言っていた。

  さて、Ken にも監督をすることになったことを連絡しなければならない。まだ、サッカーシーズンも終わっていないので、そのときに言うことにした。サッカーでも彼がヘッドコーチで俺がアシスタントコーチをしている。彼の息子 Grady は、うちの息子の同級生でもある。

  「うーん、仕方がないね。アシスタントコーチは他に探すよ。気にしないで。」と言ってくれた。

  これで晴れて野球チームの監督だ!マスコミは来ないけど、この人しかいないなんて言われると、まるで阪神の星野監督みたいじゃん!

  「いっちょー、やったるでー!」
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